連作障害とは|原因と何年あけるかの早見表、狭い畑での輪作の回し方

去年と同じ場所に、同じようにトマトを植えた。苗も肥料も水やりも去年と変えていないのに、今年は葉が黄色くなり、実が小さいまま止まってしまう。家庭菜園の悩みの中でも、これはいちばん原因が見えにくいものの一つです。土の上から見ても何も変わっていないからです。

この記事の結論 連作障害は、同じ「科」の野菜を同じ場所で続けたときに起きる生育不良の総称です。資材や土の手入れで「消す」ものではありません。主役は輪作(植える場所を回すこと)で、土の手入れはその下支えです。

下の動画(音声つき・約2分)では、同じ「科」を続けると土の中で何が起きるのか、なぜ何年もあけるのか、4つの区画でどう回すのかを、順に見ていきます。

【音声つき・約2分・字幕あり】同じ「科」で起きる3つの原因と、4区画で回す輪作
この記事でわかる3つのこと 1 何が起きているか 同じ野菜ではなく 同じ「科」を続けると 育ちが落ちていく トマトとナスは同じ科 2 原因は3つ 病原菌・センチュウ 養分の偏り 生育を妨げる物質 いちばん重いのは1つ目 3 どう付き合うか 主役は 輪作(場所を回す) 土の手入れは下支え 狭い畑でも4区画で回せる この記事でわかる3つのこと 1 何が起きているか 同じ野菜ではなく 同じ「科」を続けると 育ちが落ちていく トマトとナスは同じ科 2 原因は3つ 病原菌・センチュウ 養分の偏り 生育を妨げる物質 いちばん重いのは1つ目 3 どう付き合うか 主役は 輪作(場所を回す) 土の手入れは下支え 狭い畑でも4区画で回せる

この記事の色の使い分け ― ■ 緑=そうしたほうがよいこと・うまくいっている状態 / ■ 橙=注意すること・つまずきの原因 / ■ 藍=水と時間に関すること

この記事の目次
  1. 連作障害とは — 「同じ野菜」ではなく「同じ科」で起きる
  2. 連作障害の原因は、だいたい3つ
  3. 何年あければいいか — 科ごとの早見表
  4. 狭い畑での輪作の組み方 — 4つの区画で回す
  5. プランター・小さな菜園の場合
  6. 連作障害の対策は「何に対する手か」で選ぶ
  7. やってしまいがちな失敗 3つ
  8. よくある質問
  9. まとめ

連作障害とは — 「同じ野菜」ではなく「同じ科」で起きる

連作障害(れんさくしょうがい)とは、同じ科の野菜を同じ場所で続けて育てたときに、育ちが悪くなったり、病気が出やすくなったりすることの総称です。ひとつの病名ではありません。原因がいくつか重なって、「去年までは普通に育ったのに」という形で表に出てきます。

ここでつまずきやすいのが「科」です。トマトの跡にナスを植えれば野菜は変わっていますが、どちらもナス科なので、土の中から見れば同じものを続けたのと近い状態になります。

名前が違っても、同じ枠の中なら「連作」になる ナス科 トマト ナス ピーマン ジャガイモ トマトの跡にナスは 連作と同じ扱い ウリ科 キュウリ スイカ メロン カボチャ つる同士を続けると 土の中は同じ アブラナ科 キャベツ ハクサイ ダイコン コマツナ 葉もの・根ものでも 科が同じなら続けない 名前が違っても、 同じ枠の中なら「連作」になる ナス科 トマト ナス ピーマン ジャガイモ トマトの跡にナスは 連作と同じ扱い ウリ科 キュウリ スイカ メロン カボチャ つる同士を続けると 土の中は同じ アブラナ科 キャベツ ハクサイ ダイコン コマツナ 葉もの・根ものでも 科が同じなら続けない

ブロッコリーやカブもアブラナ科です。種の袋や苗の札に科が書いていないときは、「〇〇 科」で調べてから植える場所を決めてください。

連作障害は、目に見える症状だけでは他の不調と区別がつきません。「去年と同じ科を、同じ場所に植えたか」が、いちばん確かな手がかりです。

こんな症状が出たら連作障害を疑う手がかりほかに考えられること
株が昼にしおれ、朝は戻る同じ科を続けた場所で、年々ひどくなる水不足・根腐れ
根に、こぶや傷があるセンチュウや根こぶ病の可能性掘り上げて根を見ないと分からない
下葉から黄色くなる同じ場所・同じ科で毎年出る肥料切れ・日照不足
実が小さく、数も少ない2〜3年続けたあたりから目立つ肥料の入れすぎ・受粉不良
1株だけ急に枯れる翌年、同じ場所で広がるその年だけの病気や虫
症状だけで決めつけない 上の表は「疑う順番」の目安です。同じ症状は、水や肥料の失敗でも出ます。 植えた場所の記録があれば、連作かどうかはすぐに判断できます。記録がなければ、今年から付けてください。

連作障害の原因は、だいたい3つ

同じ科を続けると、なぜ育ちが落ちるのか。一般に、原因は次の3つが重なったものと説明されています。いちばん影響が大きいとされるのは、1つ目の病原菌とセンチュウです。

同じ科を続けると、土の中で起きること 1 病原菌・センチュウ その科の根をエサに 毎年、数が増えていく 影響がいちばん大きい 2 養分の偏り 減る 余る 同じ養分を同じ深さから 吸い続けて、偏る 肥料の足しすぎでも起きる 3 妨げる物質(説) 根から出る物質や根の残りが たまって、次を妨げる 説明として言われている 同じ科を続けると、 土の中で起きること 1 病原菌・センチュウ その科の根をエサに 毎年、数が増えていく 影響がいちばん大きい 2 養分の偏り 減る 余る 同じ養分を同じ深さから 吸い続けて、偏る 肥料の足しすぎでも起きる 3 妨げる物質(説) 根から出る物質や根の残りが たまって、次を妨げる 説明として言われている

3つ目は、作物によって起きる・起きないの議論がある説として書いています。家庭菜園で実際に効いてくるのは、多くの場合1つ目と2つ目の重なりです。

原因土の中で起きていること時間の性質向き合う手
病原菌・センチュウその科の根を好むものだけが増えていく土に何年も残る。休ませる年数が必要になる理由輪作・接ぎ木苗・抵抗性品種・太陽熱消毒
養分の偏り同じ養分だけが減り、足した肥料の一部が余っていく足し方を変えれば1作で動く輪作・土を測ってから足す
生育を妨げる物質(説)根から出る物質や残った根がたまる分解されれば薄れていく輪作・有機物で分解を進める
なぜ「何年あける」という話になるのか 病原菌やセンチュウは、好きな作物がなくなってもすぐには消えず、土の中で何年も生き残るものがあります。休ませる年数は、それが減るのを待つ時間です。肥料や資材で縮められる時間ではありません。

何年あければいいか — 科ごとの早見表

同じ場所にもう一度植えるまでに空ける年数は、科や野菜によって違います。下の表は、家庭菜園の栽培書や種苗会社の案内で一般に言われている目安をまとめたものです。品種・土・地域で変わるので、幅を持って読んでください。

科主な野菜空ける年数の目安(一般的な目安)
ナス科ナス/トマト/ピーマン/ジャガイモナスは4〜5年、トマト・ピーマンは3〜4年、ジャガイモは2〜3年
マメ科エンドウ/ソラマメ/エダマメ/インゲンエンドウ・ソラマメは4〜5年、エダマメ・インゲンは2〜3年
ウリ科スイカ/メロン/キュウリ/カボチャスイカ4〜5年、メロン3〜4年、キュウリ2〜3年。カボチャは出にくい
アブラナ科キャベツ/ハクサイ/ブロッコリー/ダイコン/カブ/コマツナ1〜2年。根こぶ病が出た畑は長めに
キク科レタス/シュンギク/ゴボウレタス・シュンギクは1〜2年、ゴボウは3〜4年
セリ科・ヒユ科ニンジン/セロリ/ホウレンソウ1〜2年。セロリはやや長め
出にくいとされるものサツマイモ/カボチャ/タマネギ/ネギ連作の影響が出にくいとされる。ただし出ないわけではない
同じ場所に戻るまで、何年あけるか(一般的な目安) 0年1年2年3年4年5年 ナス・エンドウ・スイカ・ソラマメ 4〜5年 トマト・ピーマン・メロン 3〜4年 ジャガイモ・キュウリ・エダマメ 2〜3年 アブラナ科・レタス・ニンジン 1〜2年 サツマイモ・カボチャ・ネギ類 出にくいとされる 濃い部分が短いほうの目安、薄い部分が長いほうの目安。病気が出た畑は長いほうで考える。 同じ場所に戻るまで、何年あけるか (一般的な目安) 01年2年3年4年5年 ナス・エンドウ・スイカ・ソラマメ 4〜5年 トマト・ピーマン・メロン 3〜4年 ジャガイモ・キュウリ・エダマメ 2〜3年 アブラナ科・レタス・ニンジン 1〜2年 サツマイモ・カボチャ・ネギ類 出にくいとされる 濃い部分が短いほうの目安、薄い部分が長いほうの目安。 病気が出た畑は長いほうで考える。
年数をあければ「ゼロ」になるわけではない 目安の年数は、「このくらい空ければ、多くの場合は目立たなくなる」という意味です。病気がはっきり出た場所は、長いほうの年数で考えてください。 逆に、出にくいとされる野菜も、何年も続ければ影響が出ることがあります。

狭い畑での輪作の組み方 — 4つの区画で回す

輪作(りんさく)とは、科の違う野菜を、年ごとに植える場所を入れ替えて育てることです。広い畑でなくても、畑を4つの区画に分けて、科のグループを1年ずつずらしていけば回せます。

4区画を1年ずつずらすと、同じ科が戻るのは4年後 1年目 Aナス科 Bマメ科 Cアブラナ科 Dウリ科 A→B→C→D の順に回る 2年目 Aウリ科 Bナス科 Cマメ科 Dアブラナ科 ナス科はBへ移る 3年目 Aアブラナ科 Bウリ科 Cナス科 Dマメ科 ナス科はCへ 4年目 Aマメ科 Bアブラナ科 Cウリ科 Dナス科 5年目にAへ戻る 4区画を1年ずつずらすと、 同じ科が戻るのは4年後 1年目 Aナス科 Bマメ科 Cアブラナ科 Dウリ科 A→B→C→D の順に回る 2年目 Aウリ科 Bナス科 Cマメ科 Dアブラナ科 ナス科はBへ移る 3年目 Aアブラナ科 Bウリ科 Cナス科 Dマメ科 ナス科はCへ 4年目 Aマメ科 Bアブラナ科 Cウリ科 Dナス科 5年目にAへ戻る

4区画だと、ナス科が同じ場所に戻るのは4年後です。ナスやエンドウのように「4〜5年」と言われるものは、区画を5つに増やすか、その区画だけ緑肥の年をはさむと足ります。

グループ入れる野菜の例このグループの役割
ナス科トマト/ナス/ピーマン/ジャガイモいちばん長く空けたい。回す順番の起点にする
マメ科エダマメ/インゲン/エンドウ根粒菌で窒素を取り込む。肥料を控えめにできる区画
アブラナ科キャベツ/ハクサイ/ダイコン/コマツナ秋冬作が多い。春夏と組み合わせやすい
ウリ科ほかキュウリ/カボチャ/トウモロコシ(イネ科)トウモロコシなどイネ科は、根が深く張り、残る茎葉も多い。区画の休ませ役にもなる

区画が2つ、3つしか取れないとき

4つに分けられないなら、長く空けたい科(ナス科・マメ科)を減らし、出にくいとされる野菜で年を埋める組み方にします。たとえば3区画なら「ナス科 → アブラナ科 → サツマイモやネギ類」のように、戻ってくる年数が短くても影響の出にくい野菜を挟みます。1区画しかない場合は、次のプランターの考え方に近くなります。

いちばん効く道具は、ノート1冊 輪作が崩れる理由の多くは「去年どこに何を植えたか覚えていない」ことです。区画の図を描いて、年ごとに植えた野菜と科を書き込むだけで、次の年の置き場所は自然に決まります。スマホで畑を撮っておくのでも十分です。
連作チェック帳

区画ごとに記録して、植えてよいかを確かめる

畑やプランターを区画に分けて、年ごとに植えた野菜を記録します。次に植えたい野菜が、その区画で同じ科から何年たっているかを、科ごとの目安の年数で確かめられます。野菜を選ぶと畑のどこに植えられるかが色で分かり、来年の配置案も出せます。

この道具は JavaScript で動きます。動かない場合は、科ごとの目安の年数(早見表)を見ながら、ノートに区画の図を描いて、年ごとに植えた野菜と科を書き込んでください。

記録は、この端末のブラウザの中にだけ保存されます(サイトには送られません)。ブラウザの履歴を消したり機種を変えたりすると消えるので、ときどき「記録を書き出す」で保存してください。年数は家庭菜園で一般に言われている目安です。品種・土・地域で変わります。

このチェック帳は、土の量の計算機などと一緒に畑の道具箱にもまとめています。使い方の動画(約3分)もそちらにあります。記録はどちらのページでも同じものが使えます。

プランター・小さな菜園の場合

プランターは区画を回せません。そのかわり、土そのものを入れ替えたり、手入れしてから使い直したりできるのがプランターの強みです。同じ科を続けたいときの手は、次のとおりです。

やり方中身気をつけること
鉢ごとに科を回すプランターが複数あるなら、鉢に番号を付け、畑の区画と同じように科をずらすどの鉢に何を植えたかの記録が要る
土を新しくする同じ科を続ける鉢だけ、新しい土に替える古い土の捨て場所に困る。自治体によって扱いが違う
古い土を手入れして使う根を取り除き、熱を入れ、有機物を足してから使う病気が出た土は、家庭でできる熱処理では病原菌を十分に減らせないことがある
接ぎ木苗を使うトマト・ナス・キュウリなどは、病気に強い台木に接いだ苗が売られている苗が高い。台木が強い病気にしか効かない
病気がはっきり出た土は、分けて扱う 立ち枯れや青枯れが出た鉢の土は、ほかの鉢の土と混ぜないでください。手入れをしても、その病気の菌が残っている可能性があります。 次は別の科を植えるか、花など野菜以外に回すほうが安全です。

古い土を手入れして使い直す手順は、古い土を再生して秋にもう一度使う5つの手順に、日数と手間つきでまとめています。土を新しくして古い土を手放すときは、扱いが自治体ごとに違うので、プランターの土は処分できるのかで調べ方を確かめてください。

連作障害の対策は「何に対する手か」で選ぶ

「連作障害 対策」で調べると、たくさんの方法が並んで出てきます。どれがいちばん効くかを比べるより、どの原因に向けた手なのかで分けて見るほうが、自分の畑に何が要るかを決めやすくなります。

どの原因に向ける手か — 輪作だけは3つ全部にかかる 病原菌・センチュウに 輪作 接ぎ木苗 病気に強い品種 太陽熱消毒(夏) いちばん重い原因への手 養分の偏りに 輪作 測ってから肥料を足す マメ科を挟む 足しすぎも偏りの原因 妨げる物質(説)に 輪作 有機物で分解を進める 緑肥をすき込む 米ぬかはここに入る どの原因に向ける手か — 輪作だけは3つ全部にかかる 病原菌・センチュウに 輪作 接ぎ木苗 病気に強い品種 太陽熱消毒(夏) いちばん重い原因への手 養分の偏りに 輪作 測ってから肥料を足す マメ科を挟む 足しすぎも偏りの原因 妨げる物質(説)に 輪作 有機物で分解を進める 緑肥をすき込む 米ぬかはここに入る
手何に対する手か時期・手間限界
輪作3つの原因すべて毎年。記録を付けるだけ区画が足りないと組みにくい
接ぎ木苗台木が強い土の病気苗を買うだけ台木が強くない病気や、養分の偏りには働かない
病気に強い品種品種の説明に書かれた病気種・苗選びのとき「強い」は「かからない」ではない
太陽熱消毒土の浅いところの病原菌・センチュウ・雑草の種真夏に、水をまいて透明フィルムで覆い、数週間置く深いところまでは温度が上がりにくい。天候に左右される
緑肥有機物の補給・土の生き物を増やす1作分の期間、その区画で野菜を作れないすき込んだ直後は分解が進むまで植えられない
有機物・米ぬか土の生き物のエサ・分解を進める植え付けの数週間前に連作障害を消すものではない

米ぬかは、連作障害の対策として何をしているのか

「連作障害 対策 米ぬか」と調べる人は多いのですが、米ぬかがしているのは土の中の微生物にエサを渡すことです。エサが増えれば、土の中の生き物の種類と数が増え、特定の病原菌だけが目立つ状態が起きにくくなる、というのが考え方です。同じ科を続けた土から病原菌を取り除くものではありません。

米ぬかは「入れてすぐ植えない」が基本 1 薄くまいて混ぜる 少量を広く、表面の土と 軽く混ぜる。深く埋めない 2 分解の山を待つ 熱・ガス・一時的な窒素不足 この間は植えない 3 落ち着いてから植える 数週間おいてから すぐ植えるならぼかしに 米ぬかは「入れてすぐ植えない」 が基本 1 薄くまいて混ぜる 少量を広く、表面の土と 軽く混ぜる。深く埋めない 2 分解の山を待つ 熱・ガス・一時的な窒素不足 この間は植えない 3 落ち着いてから植える 数週間おいてから すぐ植えるならぼかしに

空ける期間は気温で変わります。暖かい時期ほど分解は早く進み、寒い時期はゆっくりです。「何週間」と決めるより、土を掘ってみて米ぬかの形やにおいが残っていないことを確かめてから植えるほうが確実です。

米ぬかを入れても、連作はできるようにならない 米ぬかは、土の生き物を増やす手の一つです。同じ科を同じ場所で続ければ、その科を好む病原菌やセンチュウは増えていきます。米ぬかは輪作の代わりではなく、輪作と一緒に使うものです。

土壌改良で、連作障害に何ができるか

「連作障害対策 土壌改良」でできることは、大きく2つです。ひとつは水はけを良くすること。水が溜まる土では根が弱り、土の病気が出やすくなります。もうひとつは足りないものと余っているものを測って知ること。養分の偏りは、測らずに肥料を足すほど大きくなります。どちらも、輪作をしたうえでの下支えです。土の測り方と頼み先は土壌分析・土壌診断のやり方にまとめています。

土の手入れ連作障害との関係やりすぎると
水はけを良くする
(畝を高くする・有機物を入れる)
根が弱らない土は、病気が広がりにくい—
有機物を入れる
(堆肥・落ち葉・刈草)
土の生き物の種類と数を増やす未熟なものを大量に入れると、分解の熱やガスで根を傷める
測ってから足す
(pH・肥料分)
養分の偏りを大きくしない石灰や肥料を「念のため」で足し続けると、偏りがかえって進む

やってしまいがちな失敗 3つ

失敗するのは、だいたいこの3パターン 1 名前で回す トマト ナス 名前は変わっても どちらもナス科 → 科で書いて記録する 2 1年で安心する 1年目 3年目 1年あけただけでは短い → ナス・エンドウは4〜5年 3 資材で済ませる 入れたから同じ科を 続けていい、とはならない → 資材は輪作と一緒に 失敗するのは、だいたいこの3パ ターン 1 名前で回す トマト ナス 名前は変わっても どちらもナス科 → 科で書いて記録する 2 1年で安心する 1年目 3年目 1年あけただけでは短い → ナス・エンドウは4〜5年 3 資材で済ませる 入れたから同じ科を 続けていい、とはならない → 資材は輪作と一緒に
判断は、1作ではなく数年で 連作障害は、1年目は出ず、2〜3年目から目立ってくることが多いものです。逆に、輪作に切り替えてもその年のうちに劇的に変わるとは限りません。 植えた場所と育ち方を毎年書き残しておけば、数年分を並べたときに自分の畑の傾向が見えてきます。
比べるなら、隣り合わせで 何かの手を試すときは、畑全体を一度に変えずに、試す列と試さない列を並べてください。 同じ天気・同じ水やりで並べた2列の差のほうが、よその畑の話よりずっと当てになります。

よくある質問

連作障害は、何年あければ出なくなりますか

科や野菜によって違い、一般的な目安ではナスやエンドウで4〜5年、トマトやピーマンで3〜4年、アブラナ科で1〜2年ほどとされます。ただし「出なくなる年数」ではなく「目立たなくなることが多い年数」です。病気がはっきり出た場所は、長いほうの年数で考えてください。

米ぬかを入れれば、連作しても大丈夫ですか

大丈夫とは言えません。米ぬかは土の中の微生物のエサになり、土の生き物を増やす手の一つですが、同じ科を続ければ、その科を好む病原菌やセンチュウは増えていきます。米ぬかは輪作の代わりではなく、輪作と一緒に使うものです。入れてすぐ植えると分解の熱やガスで根を傷めるので、植え付けの数週間前に入れてください。

プランターで同じ野菜を続けたいときは、どうすればいいですか

鉢が複数あれば、鉢ごとに科を回すのがいちばん確実です。同じ鉢で続けるなら、土を新しくするか、根を取り除いて熱を入れ、有機物を足してから使い直します。立ち枯れや青枯れが出た土は、家庭でできる熱処理では病原菌を十分に減らせないことがあるので、次は別の科を植えるほうが安全です。

接ぎ木苗を使えば、連作しても大丈夫ですか

接ぎ木苗は、台木が強い土の病気に対しては頼りになる手です。ただし台木が強くない病気や、養分の偏りには働きません。苗の説明に書かれている「何に強いか」を確かめ、それ以外の原因には輪作で向き合ってください。

まとめ

何が起きているか同じ科を同じ場所で続けると、育ちが落ちていく。トマトの跡のナスも連作
原因病原菌・センチュウ/養分の偏り/生育を妨げる物質(説)の重なり
何年あけるか一般的な目安で1〜5年。科と野菜で違う。病気が出た場所は長めに
主役の手輪作。狭い畑でも4区画で回せる。記録を付ける
下支えの手接ぎ木苗・強い品種・太陽熱消毒・緑肥・有機物や米ぬか・測ってから足す
やらないこと名前で回す/1年で安心する/資材を入れて連作する

連作障害は、土が悪くなったというより、土の中の顔ぶれが一つの科に偏っていくことだと考えると付き合いやすくなります。偏りを戻すいちばん確かな方法は、植えるものを変えることです。土の手入れは、その回り道を短くするためのものです。

土を替えれば連作していい、という土はない

うちで使っている培養土の使い方にも、「同じ科の植物の連作は避けます」と書いてあります。土は連作の言い訳になりません。そのうえで、土の中身がどうなっているかは測って確かめられます。その培養土について、第三者機関に出した分析の結果と、土の中の微生物の量を比べた記録を、良かった数字も伸びなかった数字もそのまま公開しています。

→ 培養土の分析データを見る

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この記事を書いた人

中澤 由幸(なかざわ よしゆき)

能源有限会社/北海道勇払郡むかわ町穂別

明治38年から四代続く中澤農園の三代目。稲作からメロン中心の蔬菜へ農園を転換させ、いまは四代目の和晴(息子)が農園を継いでいます。生体システム実践研究会の会員として、一部の作物で生体エネルギー技術を用いた栽培を実践。収穫物は日本食品分析センター、デザイナーフーズ株式会社に出して測っています。記事の内容は、すべて自分の畑と手で確かめた範囲で書いています。

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